2017年8月22日火曜日

映画『パターソン』試写会 感想

渋谷のユーロライブにて行われた、8/26(土)公開のジム・ジャームッシュ監督作品『パターソン』の一般試写会にEが当選しましたので、二人で行ってまいりました。

上映終了後は、映画評論家の松崎健夫さんと、シンガーソングライターの前野健太さんのトークセッションもありました。
試写のお客さんは、ジム・ジャームッシュ監督ファンが多かったみたいなのですが、O-side的には、Eは犬目的、Hはアダム・ドライバー目的の観賞です。


なお、公開初日には、なんと永瀬正敏が舞台挨拶に登壇するそうなので、そちらのチケット確保いたしました!
ナマ “ Uh-huh ? ” が聞けるでしょうか??ワクワク

※ネタバレがどうのって作品でもないのですが、以下、内容に触れる感想です。


Hです。
一見、自称「趣味はミニシアター系映画の鑑賞とインテリアショップめぐり」で、ブ◯ーボトルコーヒーとかを好んで飲んでる奴ら人たちのお気に入りのオシャレ映画のようですが、その辺の “雰囲気ムービー” とは違います。
確かにオシャレではあるのだけれど、狙ってる感なくて、オシャレ過ぎる小道具とか音楽の過剰演出もなくて、ドヤ感なし。オシャレアレルギー気味の俗っぽい人でも大丈夫です!(私のことね)。
書いてから気づいたのですが、マジで映画のPRイベントをブ◯ーボトルコーヒーでやってたみたいですね(笑)

“ありふれた日常”を描きつつも、パターソンのそれはちょっとファンタジックでユーモアに溢れている。
彼がばったり出会う人たちはユニークで面白い人ばかりだ。
鍵付きの秘密のノートに詩を書いている10歳くらいの女の子。夜のコインランドリーで詩を朗読している妙な格好をしたラッパーみたいな男。「ブルドックが流行ってるから“ドッグジャック”に気をつけろ」と忠告するチャラい若者。
妻が「今日、双子の子供を持つ夢をみた」と言ってから何故か毎日のように現れる双子たち。

そしてこの妻が特に魅力的で、まるで “ ひとり遊びが得意な子供 ” みたいなキャラクター。夢はカントリー歌手になることで、いつも白黒のペインティングを家中のあらゆるものに施している。着る服も白黒ばかりなんだけど、なぜか彼女の存在自体はとてもカラフルに感じられた。

詩を題材にしたり、引用したりするとちょっと気取った感じになりがちだけど、パターソンが綴る詩は彼の日常と結びついていて、観客はその詩の内側にある背景を同時進行で見ているので、すっと頭に入ってくる。

また、彼のルーティン化された日常は、悪く言えば退屈なのだけど、この映画だとその繰り返される生活パターンが一定のリズムを作り出していて、彼の紡ぎ出す詩のリズムと共鳴しているようにも感じられ、なんだかとても心地がよい。

月・火・水・木・金・土・日、パターソンという男の7日間をとおして、自分たちがおそらく見過ごしたり、目を向けることすらなかった人生の豊かさに気づかされます。

日曜日のストーリーは特に素晴らしく(永瀬さん出番です!)、月曜からまた繰り返されるであろう平凡な日々に対する希望や輝きを予見させ、なんとも言えない幸福感にあふれるラストとなっていました。

そして観賞後知って、超アガったのがコチラ!

サムとスージーーー!!!
初日に観に行く前に、『ムーンライズ・キングラム』見返さないと!!!


Eです。
ジム・ジャームッシュ監督作品の中で好きなのは”ダウン・バイ・ロー”と”ナイト・オン・ザ・プラネット”。やっぱりトム・ウェイツの声はカッコ良いし、ダウン・バイ・ローはオープニングでグッときた。かっこいい奴らの象徴のような世代感。トッポいイメージ。
そんなジム・ジャームッシュ監督作品の新作であり、インサイド・ルーウィン・デイビスで好印象のアダム・ドライバー主演。そしてワンコがパルムドッグ賞を受賞!!と気になっておりました。
起きていないようで色々なことが起きている日常。
ページをめくるようにす〜んと曜日が変わるのも好きでした。
出てくる人はセリフなのに何となく、うたっている感じなのがいんですよね。
映画内で歌います!って歌うんじゃないんですよ、喋ってるのにうたっているんですよ。(ミュージカルを悪く言っているわけではありません。別物。)
詩だからですかね。

また、どのキャラクターも魅力的でした、その魅力は是非映画で観て欲しいです。
笑いもありますし。この笑いがまた・・・。笑いにも色々あると思うんですが、年間でこういった笑いもしておきたいやつです。ツボを刺激してきます。

さて、前述したパルムドッグ賞を受賞したワンコ”マーヴィン”を演じたイングリッシュ・ブルドッグのネリー。大活躍で見逃せません。好きなシーンがあるんですけど、これ書いちゃったら観る前にうっかり知っちゃうともったいないので自主規制します。
他にも主人公が散歩の途中立ち寄るBarの前で待ってる姿も愛おしいです。
犬派のEにはたまらない。

独特な鳴き声と、表情はかなりの名俳優!元保護犬なんだとか。
残念ながらパルムドッグ授賞式前に亡くなってしまったようで、エンドロールの終わりにはメッセージが出ておりました。(Hは気づいてた。Eはエンドロールの文字を追うのが苦手)パルムドッグ賞毎年気になる存在です。公式サイト

ところで、Hも書いていますが永瀬正敏さんの曜日素晴らしかった。
試写会だけで観る予定が、また観たくなるほどです。
永瀬さんのナマ“ Uh-huh ? ” 本当に聞きたい!
なんのこっちゃな方は是非とも是非とも劇場へ。




『パターソン』公式サイト http://paterson-movie.com

永瀬正敏が登壇する舞台挨拶付き上映は、
ヒューマントラストシネマ渋谷にて8/26(土)12:30から。
なぜかまだチケット余ってるみたいです(8/21現在)※完売となったみたいです。
http://human-shibuya.ttcgreserve.jp/HTSY/schedule/indexPre.php#schdule

(E, H)


0 件のコメント:

コメントを投稿