2017年9月8日金曜日

<感想>映画『ワンダーウーマン』

待ちに待って待ちまくった映画『ワンダーウーマン』。


初日の朝イチにIMAX3Dで観てポスターをゲットし、翌日2Dで2回目。さらに後日、職場の同僚を誘って3回目に再度IMAX3D行ってきました。あともう一回は行く予定。

もうね、ず〜っと楽しみにしてた作品がや〜〜〜っと観れたので、ただ今すっかり燃え尽き症候群気味、抜け殻です。
色んな思いが交錯してますが、とにかく最高の作品でした。
ルピタ・ニョンゴの言う通り!
▶︎参考:過去記事「公開まであと2ヶ月!ワンダーウーマンが熱い!!!」

パティ・ジェンキンス監督や主演のガル・ガッドットを始め、制作に関わった全ての人をつかまえて「この映画を作ってくれてありがとう!」と言いたい勢いです。

さて、思うところは山ほどあるのですが、一向にまとまる気配がないので、今回は1点に絞った感想を書きたいと思います。

ずばり、“『ワンダーウーマン』の素晴らしさの半分はスティーブ・トレバーで出来ている”!

ガル・ガドット演じるダイアナは巷で絶賛されまくってますし、私も1回目はワンダーウーマンのかっこよさに圧倒されまくりでしたが、2回目観て、今作の素晴らしさはスティーブ抜きには語れないと確信いたしました。

スティーブが「ワンダーウーマン?あいつは俺が育てたんだよ」とか言っても許すぐらい、要スティーブ!
今までスティーブと言えば、ロジャース一辺倒でしたが、これからは東のロジャース、西のトレバーの2大スティーブでいかせてもらいます!

両スティーブ最高!


※以下ネタバレ含む感想です。

スティーブ・トレバー(クリス・パイン)はアメリカ軍のパイロットであり、連合軍のスパイとしてドイツ軍に潜入しルーデンドルフ元帥の動向を探る任務に着いていたが、ドイツ軍がオスマン帝国の協力のもと、甚大な被害をもたらすマスタードガス爆弾の開発を進めていることを知り、危険を犯し、開発を主導しているマル博士の研究ノートを盗んで逃走。
追跡してきたドイツ軍の攻撃により操縦していた飛行機がダメージを受け、ダイアナたちアマゾンが暮らすセミスキラの海岸近くに墜落。たまたまそれを目撃していたダイアナにより救出され、ふたりは出会うことになります。

ジェンキンス監督も言ってますが、スティーブ役はクリス・パイン以外にあり得ないと思えるくらい適任でした。


理想郷のような島で育ち、母の語る神話を信じ、悪(アレス)を倒して、その支配から人間たちを解き放ち、世界を守ることがアマゾンの神聖なる使命だと信じて疑わないダイアナ。
セミスキラを離れる小舟の中で、ダイアナが「アレスを倒せば、彼に操られている人間たちは善に戻り戦争は終わる」と、1ミリの迷いもない様子で語るのを見て、スティーブが微笑むシーンがあるのですが、この時スティーブはもしかしたら、かつて理想に燃えていた若い頃の自分を思い出していたのではないのかな、と思いました。

スティーブは、生まれて初めてサンクチュアリーから出たダイアナに、人間の世界について教えるガイドであり、まだ成長過程にある彼女を見守り、導くメンターのようなキャラクターでした。

彼の素晴らしい点は、人間の女性とは違うダイアナを一般的な価値観でジャッジしないこと。
人間の世界にやってきたダイアナの振る舞いや発言に少々戸惑いつつも、彼女の強さを受け入れ、対等な立場の協力者として接していました。
この点はスティーブというキャラクターの魅力であるだけでなく、この作品自体の魅力でもあると思います。
滅法強い女性のヒーローを描きつつも、だからと言って男性をコケにしない。男女の関係において上下や優劣をつけず、あくまで対等であるという視点で描かれていました。


ちなみに、後半、スティーブとダイアナが恋仲になるような描写があるのですが、あくまでよき仲間であり“同士”として描かれている二人の関係において、ちょっとしっくりこないな〜と思ってたのですが、映画評論家の町山智浩さんの「映画その他ムダ話」の解説を聞いて合点がいきました。

3回観たけど、このような解釈に及ばす、町山さんの解説で、自分の持ち合わせていた男女の関係に対する固定概念に気づかされて、思わずハっとしました。
私同様に、村での一夜のシーンがなんだかな〜とモヤモヤした方は、ぜひポッドキャスト聞いてみることをおすすめします。

たしかに、スティーブとダイアナの間に「愛」は芽生えるんだけど、これって単なる男女の「愛」とか、個人レベルの惚れたはれたではなくて、もっと広義的な「愛」で、まさに相棒、“バディ”の関係なんですよね。


終盤、アレスと対峙し、今まで信じてきた性善説の世界は幻だったと知り混乱するダイアナに、スティーブは「“今日”は俺が救うから、君は“世界”を救うんだ。」と言い残し、身を挺して「何を信じるかが大事なんだ」ということを伝えます。

引き金を引くまでの10秒程のスティーブが覚悟を決めるシーン。クリス・パイン渾身の演技に胸を打たれること請け合いです。

飛行機に乗ってダイアナの前に現れたスティーブが、最後はまた飛行機で飛び去って行くという演出がとても印象的で、なんとも切ないシーンでした。


『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』(2016)でチラリと映された1枚の古い写真。今作では、その写真の背景にあるストーリーが描かれています。
外界から隔絶された完璧な世界で生まれ育ったダイアナが島を離れ、いかにして人類を救うべく戦うヒーロー“ワンダーウーマン”となったのか。
スティーブ・トレバーは、“ワンダーウーマン”の誕生に欠くことのできない存在でした。


女性が主役のスーパーヒーロー映画ですが、単純に今までのスーパーヒーローものの男女の役割が逆転しただけのプロットではありません。
女性が最高にかっこよく描かれているだけでなく、男性もめちゃくちゃかっこよく描かれている作品です!




とにかく一度は観て欲しい。
映画『ワンダーウーマン』絶賛公開中。
公式ウェブサイト http://wwws.warnerbros.co.jp/wonderwoman/index.html#/boards/wonderwoman

絶対に映画館で観た方がよいです!
(H)



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